2010年度公開選考会
※このレポートは、桜美林大学インターンの、工藤美香さんが作成してくれました。
2011年2月19日、2010年度草の根市民基金・ぐらん公開選考会が行われました。多くの方々にお越し頂き他団体の活動への理解を深めると同時に新たな人々と出会い、そこで地域における繋がりが生まれたのではないかと思います。
今年度は都内が34団体、アジア4団体の応募がありました。残念ながらアジアは該当団体はありませんでしたが、都内16団体が公開選考会へ進みました。当日は各団体による活動内容及び助成金使用事業に関するプレゼンテーション、質疑応答を含む再プレゼンテーションを通し、各団体の活動の必要性、地域の人々との関わり方、その分野の現状をアピールしました。プレゼンテーションでは、活動されている皆様の熱意と責任がひしひしと伝わり、日本にもこんなに頑張っている人々がいると胸が熱くなりました。
今回プレゼンテーションを行った15団体(16団体のうち1団体は当日辞退)の活動内容は多岐にわたり、子育てや高齢者・障害者、裁判員制度、街づくり、居場所づくり、依存症、暴力など、現在の日本が抱える問題が映しだされている様でした。
( → 2010年度の助成団体一覧はこちらから)
どの団体のプレゼンテーションも魅力的で聞き入ってしまいました。ここで特に印象に残っている3団体を紹介致します。
1.リカバリーパレード回復の祭典実行委員会
回復を祝うパレードを通し一般の人達に回復の姿をアピールしています。当日は、依存症や精神障害などから回復された当事者の方々がプレゼンテーションを行ってくださいました。私達と何も変わらない、むしろ元気で明るいその姿にとても感動しました。今同じ様に苦しんでいる人々の光として大きな力を発揮されることを期待しております。
2.一般社団法人 裁判員ネット
裁判員裁判の市民モニターを実施しています。実際に市民モニターに参加された学生さんの「人の人生を裁くことの重大さ」という言葉が印象深かったです。たとえ司法の知識が無い市民であっても中途半端な気持ちで「命」と向き合うことがあってはなりません。一人でも多くの市民に、実際に裁判員になる前に市民モニターに参加し「人の人生を裁くことの重大さ」を今一度見つめ直してもらえればと願うばかりです。
3.NPO法人シーボウル海の教室
海辺の安全な自然体験活動の提供や環境教育、救急法及び救助法の普及啓蒙を行っています。日常生活においても応急処置や人命救助が必要な場合もあり講習を受けたいという方が増えています。もし知識や技術があったなら目の前の人の命は助かるかもしれません。プレゼンテーションを聞き、私達には人の命を助ける責任があると改めて実感させられました。一人でも多くの命を守る為に更に普及させることができます様に。
どの団体の活動も今の日本においては必要不可欠で全ての団体に助成できないことが本当に残念です。身近にあるお金ですが単なるお金ではありません。ここでの出会いとここで生まれた新たなつながりは「単なるお金をあげる、もらう」の関係ではなく、生きていく上で本当の意味での繋がりだと思います。この出会いと繋がりを忘れず大切に、今後も互いに交流、合同イベントの開催などがあれば幸いです。私地震もこの様な活動にさらに積極的に参加したいと考えております。今回の選考会で、社会は「思いやり」「尊重」「出会いと繋がり」「責任と自覚」で成り立つ、そして私たちは絶対に一人ではないということを強く感じました。
今回ご応募頂いた全団体の今後より一層のご活躍並びに地域のニーズに応じた事業の展開を心から願っております。この場を借りて、皆様に出会えたことに感謝致します。また皆様に、どこかで会うことができます様に。
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ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!
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