1. 草の根市民基金・ぐらん

    「草の根市民基金・ぐらん」は、多様な市民活動を支援する、
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2014年度交流集会

 2014年7月12日(土)、世田谷区経堂の生活クラブ館にて『草の根交流集会』を開催しました。この交流会は、草の根市民基金・ぐらんの助成先団体、 寄付者や専門家からなる「ぐらん運営委員」、その他に市民団体、寄付者、一般参加者などが集まる、助成と並ぶ大きな企画です。  例年に引き続き、今年も、第一部2012年度助成活動の最終報告、第二部は助成団体ごとのラウンドテーブル、第三部は懇親会の三部構成のプログラムで行いました。

 今回は、インターンとして参加してくれた桜美林大学3年生の中里琴音さんが寄せてくださった当日の感想を、報告として掲載いたします。

2014年度草の根交流集会に参加して

第1部 活動報告 はじめまして。私は桜美林大学年の中里です。ただいま「認定NPO法人まちぽっと」さんでインターンとしてお手伝いをさせていただいています。そして今回「草の根交流集会」に参加させていただきました。私はもともとNPO、NGOに興味を持っていて、こんなにも近くで活動を聞けて貴重な体験となりました。ここでこの場を借りて「草の根交流集会」の報告をさせていただきます。 


 まずは、第一部「助成活動の最終報告」で、2013年活動の6つの団体さんから報告のプレゼンがありました。残念ながら「NPO法人Light Ling」は体調不良のためお話を聞くことができませんでした。(『Light Ling』は若者のうつ病問題の解決をすすめている団体です。)  

■NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
 この団体は主にインドの子供への健康衛生面の支援を行っています。子供の多くは教育を受けていないので保健のことを知らないのです。 よって予防もできない、その子供が大人になり、子供を産む、その子供への予防もできないのです。 そうなる前にフリー・ザ・チルドレン・ジャパンでは、学校の建設や運営をし、そこで「手洗い、うがい」の大切さを啓発するヘルスウェアポスターを掲示しています。 また、妊婦へのケアを家庭訪問で行っています。出産までの大切なこと、女性ならではの気をつけることを教えているそうです。

■NPO法人Street Culture Rights
 この団体では、引っ込み思案な子供などの居場所となるべくダンス教室を開いたり、ストリートカルチャー教室を開催しているそうです。 学校が子供たちの創造力を殺すと言われている中で、子供のワクワクを育てています。 学校ではなかなか居場所を見つけることのできない子も、ここではのびのびと自由に楽しんでいて子供たちの元気の源になっていると感じました。 またネパール教育支援センター、ネパール人学校の方々と手をとって一緒にストリートカルチャーを楽しんだそうです。

■NPO法人国境なき楽団
 障がいのある子供たちでミュージカルを創る「とっておき楽団」を創りミュージカル作りへと励んでいました。「A.K,Pアクション・キッズ・プロジェクト)」一人ひとりが特別な存在と言う言葉を掲げて練習に取り組んでいました。その初めての取り組みの中で子供たちはプレッシャーを感じ辞めてしまったりして、自然と遊びの中で音を覚えて行った方がいいのではないか?と葛藤したりしたそうです。残念ながら公演はできなかったとのことですが、この練習してきた中で大きな気づきがありました。同じことを繰り返し練習することで、安心して練習に参加できるということ。お互いの存在に気づき思い合う様子が見られたこと。そして子供たちが誇りを持ったことです。ぜひもう一度ミュージカルを成功させてほしいと思いました。

■非行と向き合う親たちの会
 「親たちの集い」と例会を開き、子供の非行に悩む親たちで、抱えている不安を話し合っています。この報告は思わず涙が出そうになりました。「自分がだめだから」「誰にも言えない」と言った人には簡単に言えない苦しみを共有することで「自分だけじゃない」「一緒に頑張ろう」と気持ちが楽になれるそうです。また「一人じゃない」「一緒に前を向こう」「じきに雨はあがるよ」と言った思いのこもった「雨上がり通信」を発行しています。川柳大会では思いを川柳に変え、つらいけど笑い話に変えて悩みを共有しています。また合唱、劇団を創り、歌と芝居で思いを伝えています。例会に参加した人は「みんなで話し合い寄り添うことで安心できた」「共感することで安心することに気付いた」「経験者の話ほど安心することはない」とつらいけれども一人じゃないと前向きになれたそうです。

■マンマミーア!プラス
 月に一回、規制なく子供たちが遊べる場を提供しています。ベーゴマなどの昔遊びをしたり、アスレチックや、焚火など毎月様々なイベントをしています。子供たちに思いっきり遊ばせると怪我は付き物と思いがちで、制限がかかってしまいます。しかしこのような場で思い切り遊ぶことで子供たちはストレスを溜めずに遊べます。規制を設けることで子供たちは外で遊ばなくなってきたが、このような場があることで外遊びの楽しさに子供自身で気がつくことができます。またのこぎりを使っても子供に一切怪我はなかったそうです。子供も自分自身で気をつけることも覚えることができます。

■NPO法人Arrow Arrow
 女性の妊娠、出産、育児、再就職などにおいての課題解決のハンドブックを提供しています。働く女性が子育てや介護に左右されないことを目標に置き、出産したいから仕事を諦めたり、仕事をしたいから出産を諦めるなどと選択肢を絞られずに育児も仕事も両立することのできる社会づくりに努めている団体です。出産した後退職する女性が43.9%をしめている現状、仕事を続けたくても働き続ける女性の例があまりないので難しいと思われ、手段もわからない女性がたくさんいます。そんな女性のために「妊娠発覚→産休取得→職場復帰」までの流れ、なかなか知られていない給付金の手続きなどのハンドブックを作成することで女性の仕事への選択肢を広げています。出産を初めて経験する女性は不安だらけです。そんな不安を安心に変える支援を行っている女性の味方になる団体です。

◇   ◇   ◇

 

第2部 ラウンドテーブル その後の第二部は、助成団体ごとにテーマを設定、進行を行いながら参加者と意見交換を行うラウンドテーブルでした。参加者は2つのテーマを選び、前半と後半に分かれてディスカッションを行いました。ここでは私が参加した2つの団体についてご報告します。

■フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
「インドの貧困解消のために、国内の地域や学校と繋がって活動するためにはどうしたらよいか」

 同じグループの方は男性女性、NPOの方、主婦のかた様々な方がいました。私はまだ大学生で人生経験も少ないので知識も浅いです。みなさんの貴重な意見や提案にとても感嘆しました。提案として「地域のお祭りなどでインド料理や名産品を出店」「インド料理教室を開校し文化から知ってもらう」などがあがりました。私は日本の子供に興味を持ってもらえるように学校や地域と協力して実際にインドに行き自分とは違う境遇の子供を見て感じたこと、思ったことを日本に帰ってきて共有することを提案しました。子供たちの意見や訴えは大人の心に響きより問題視されるかなと思ったからです。実際にこの団体ができたきっかけがカナダ人の少年が声をあげたことから発足したので、子供の意見と言うのは大人を納得させると思いました。普段大人と話す機会がないため、意見を交換することで自分の考えの幅が広がり新しい知識を得ることができました。

■NPO法人Arrow Arrow
「妊娠・出産・子育て・介護をしながら働き続ける社会をつくっていくために、ご自身にとってどのようなことができると思いますか?」

 今回はテーマが女性ならではと言うことで、女性だけの話し合いでした。実際に今子育てをしながら働いている人もいれば、退職した人もいました。元議員の方、起業している方、様々な職種の方が居て貴重なお話しを聞けました。もちろん私はまだ何も経験していません。実際の経験談から「やはり仕事復帰は厳しかった」と言う意見がありました。私は将来、結婚・出産をしても仕事は続けたいと考えています。「出産・妊娠をすると退職しなければいけない。」と言った社会に浸透されている考えを捨てるきっかけづくりになっていると思いました。

◇   ◇   ◇

 

 続く第三部の懇親会では、お茶とお菓子をまじえた交流の時間となりました。報告団体も来場者のみなさんもにこやかに歓談を楽しんでいらっしゃいました。
 今回この「草の根交流会」に参加させていただき、大学の授業では聞くことのできない、より私たち市民に近い問題や、世界に目を向けた時に見える具体的な問題に触れることができました。どの団体も見過ごされがちな社会の問題に目を向け、助けを必要としている弱者により近い立場、目線に立って等身大の悩みや問題を解決することに努めていてとても感動しました。私たちがよりよい生活を送れているのは、進んだ技術やエコロジーだけでなく、こういった思いやりのある人々に支えられているからだと実感しました。私も同じように困った人に笑顔を与えたいと思っています。ただ思うだけでなく実行していこうと勇気をもらえた体験となりました。知ることの大切さ、それを発信する大切さにも気づけました。





 複数の、さまざまな活動を行う団体と接することができる貴重な機会に、大学生が感じたことを率直に寄せていただきました。中里さん、ありがとうございました。
 また当日は50名程の方にご参加いただきました。
 助成団体の皆様にとっても、ご来場いただいた皆様にとっても、少しでも収穫のある時間になったことを願っています。
 皆様、ありがとうございました!

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