2018年度アジア草の根助成、NPO法人ホープフル・タッチから活動報告を紹介します!

2018年度アジア草の根助成、NPO法人ホープフル・タッチからの活動報告を紹介します。水上コミュニティの子どもたちへの支援、新しい試みだからこそ簡単には進まないことが伝わってきます。課題にあたっても真摯に向き合い、解決を図るあなたをぐらんは応援しています。次の公募がチャンスです!


カンボジア・コンポンチュナン州の水上コミュニティで実施している教育支援活動について、パートナー団体「New Hope for Children in Floating Community (NHCFC)」と共に現地にて活動ミーティングを実施しました。

水上コミュニティは、英語で“floating community”と言います。“floating”には、“浮かんでいる”のほかに、“転々としている、ぐらついている”という意味もあります。

対象としている水上コミュニティの方々がいま直面している最大の困難が、カンボジア政府により、今まで居住していた地域を強制退去させられてしまったことです。

移住先はもともとのコミュニティからそれほど離れていないものの、湖の水量により年間の半分以上が水上、残りの期間は沼地になります。

陸地から水上コミュニティへ

このコミュニティで生活する人々のほとんどが漁業により生計を立てており、この移住により仕事をするには不便になってしまいました。人々からは「以前より湖に魚が少なくなった」という声も聞かれ、環境的にも地理的にも生活しにくい状況になっています。

強制退去の理由について、政府側からは明確な説明がなかったものの、パートナー団体のチームメンバーによると、政府は水上コミュニティ自体を抹消したい意向があるようです。しかし、新たに住む場所を提供する訳ではないため、人々は実質上生活する場所も、仕事をする場所も奪われることになってしまいます。

現在はまだ、陸地からボートで1時間以上要する湖のなかにあるコミュニティとなり、ただでさえ厳しい生活環境が一層の厳しさを増しています。

この状況を受け、活動の対象としている公立学校に派遣された先生達も、以前にも増して心身のストレスを抱えているようでした。

「以前はまだ魚や貝を毎日食べられていたけれど、最近は食糧がなくて炊いた米だけを食べている時もあります。今までは地域の人たちが食糧を分けてくれていたけれど、みんな経済的により厳しくなってきたので、そういったことも少なくなってしまいました。」

先生たちを激励するために有志で食事づくり

この学校で教師として勤務している先生達は、他地域から派遣され住み込みで生活しています。

カンボジアでは一般的に、教員免許を取得した教師は自分の出身地に帰り、出身地にある学校に勤務することができます。

しかしこの水上コミュニティでは、今年度に初めて中学校を卒業する生徒が輩出されるほどで、教員免許を取得できるほどの学歴がある人はいません。そのため、教育省は他の地域から教員を派遣しています。

教育の重要性について地域の人々は理解を示し、これまでの活動で非就学の子ども達も定期的に通学できるようになりました。

地域の方々からのヒアリング

しかし一方で、未だ教育よりも子どもの就労を重視する人や、派遣された地元民でない先生たちを受け入れきれていない人もおり、特にコミュニティリーダーの地位にある方々からネガティブな意見が聞かれました。

「生活が厳しくなって、学校に行かせるよりも今から働き手として稼いでもらったほうがいい」

「派遣された教師の質が低くて、怠慢だ」

やっと生徒数が増え定期的に就学する子どもが増え、先生達のモチベーションが上がっていましたが、子ども達の“教育”が日常生活に入り込んできたからこそ、様々な意見を持つ保護者やコミュニティメンバーの方々が声を上げ始め、先生達の新たなストレスとなっています。

私たちは先生方をはじめ、保護者の方、コミュニティリーダーの方、子ども達からまずそれぞれの意見を聞き、特にコミュニティリーダーの方と先生方との関係を改善する必要があることがわかりました。

子ども達や他の保護者の方々からは、先生方への感謝の声ばかりが聞かれました。

今年度の活動では、①通学船の運航継続、②先生方へのスキルアップトレーニング、③保護者の方々を招いた学校イベントを実施していますが、特に③のイベントでは、まずコミュニティリーダーの方々と先生方との意見交換の活発化を試みることとしました。

2015年からこのコミュニティでボランティア活動を継続しているパートナー団体のチームメンバーは、先生方とコミュニティメンバーの方々それぞれとの信頼関係を構築しており、イベント時にもファシリテーターとなることでスムーズな意見交換を進めることができます。

6月には、先生方へのトレーニングと、コミュニティリーダーの方々を招いたイベントの両方を実施予定です。環境的な制限があっても、このコミュニティにおいて子ども達が希望であることは確かです。先生たちと地域の方々の連携を着実に築いていきます。

 

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