2018年度助成団体を紹介します【アジア:NPO法人ホープフル・タッチ】

皆様の寄付により今年度もアジア2団体、都内5団体に草の根助成を贈ることが決まりました。これから少しずつ助成団体の紹介をしていきます。今回は特定非営利活動法人ホープフル・タッチです。


私たちは国際社会から忘れられた弱い立場にある子ども達に手を差し伸べ、コミュニティの発達を通じて子どもの発達と平和を促進し、子どもが子どもらしく成長できるよう活動する団体です。災害や飢餓貧困、劣悪な社会環境下で生きる子ども達の権利の保護・実現に務めることで、国際社会における子どもの平和と発達の促進を目指しています。

ホープフル・タッチの活動は、シリア戦争後のトルコで出会い、ビジョンを共有したシリア人2名と日本人1名による小さなボランティア活動から始まりました。戦争により避難生活を強いられ、ほかに学ぶ機会のないシリア難民の子ども達との活動を通じて、世界中で国際社会から忘れられた弱い立場にある子ども達を見守る必要性を認識し、カンボジアの水上コミュニティでも活動を始めました。カンボジアでは、市民による持続可能な教育活動を推進するため、現地のパンナサストラ大学のボランティアチームと共に活動しています。

 

  • 今回の助成を受けて実施する活動について

活動地はトンレサップ湖の北側に位置し、水上コミュニティのなかでも陸地から簡易ボートで1時間、水草の繁茂期には陸地からのアクセスが困難になり、遠隔地で外の社会から隔絶されています。移動にはボートが必要で、隣の家へ行くにも泳ぐかボートが必要です。電気は各世帯が所有する小型発電機による供給のみで、夜間の一定時間のみ使用し、洗濯、調理、トイレ、風呂、歯磨きなどの生活水は川の水を使用しています。

この地は主に漁業によるほぼ自給自足の生活で月収は$100以下で脆弱性が高く、衛生環境にも課題がありますが、水衛生管理などにおける知識の普及は学校以外にありません。2016年に初めて小学校全学年、2017年に中学校ができました。しかしその後、持続的な教育において課題を抱えていました。

まず、通常カンボジアでは教員免許を取得した教師が出身地に帰って勤務しますが、活動地から教師が輩出されていないため、この地では教育省からの派遣教師が働いています。しかし、生活の不便や社会参加が困難でスキルアップができずモチベーション低下により教師の離職がありました。

また、就学率の悪さも課題となっていました。主な理由が学校へのアクセス不足であったため、2018年から通学船の運航を開始し、それにより生徒数160名であったのが250名となり就学率向上を達成できましたが、今後、やっと登校を始めた子ども達が継続的に就学する習慣づくりも重要になっています。

教育省は生徒数、定期テストの結果、教師からの報告を収集するのみで、この学校における問題を提示しても課題解決に至りにくいのが現状です。教師のいない学校、授業のない学校、教師の情報改ざんはカンボジア全体の課題であり、それらを防ぐためには教師との信頼関係や地域の協力が必要です。また、国内外NGOによる支援は市内に集中しやすい傾向があります。

現時点では水上コミュニティでの持続的な教育へのステップが踏まれておらず、長期的な解決には至っていません。その背景には、同地での教育への関心の低さも影響しています。家族が受け身にならず、子ども達の継続的な就学、今後の教育、またコミュニティ全体の課題解決を話し合い、取り組むことが求められています。行政への働きかけも必要ですが、対象地の市民及び地域外のカンボジア国民が協力する解決方法が現実的です。

 

今回の助成により、以下3つの活動を実現することができます。

①通学船の運航

教師により通学船の運航をマネージメントし、ボートを所有していない家庭やボートを仕事用に使用し送り迎えができない家庭の子どもの通学手段を確保します。

②教師のトレーニング

教師が受講したい内容のヒアリングや、CPアドバイザーの教育学教授によるアセスメントからプログラムを設定し、トレーニングを実施します。例えば、指導スキルや対生徒・保護者コミュニケーションスキル、思春期対応などです。月例トレーニングでは、教育学を専門とするボランティアや大学教員、他の専門家が現地を訪問しトレーニングを実施します。また教師を首都プノンペンに招聘し、教育機関や他のNGOが主催する教員向けワークショップへの参加を設定します。

③学校主催家族イベント

保護者を学校に招き、教育を通じてコミュニティメンバーが連携できるようイベントを定期的に開催します。子ども達の学習成果や教育をメインテーマとしながら、保護者の関わりの重要性やコミュニティが抱える課題をスピークアウトする機会を設定します。

 

私たちは、遠隔地水上コミュニティの学校、そしてコミュニティが現地教育機関や市民と連携し、自主性と持続発展性を強化していくことを重視しています。カンボジアの人々や教育機関が草の根レベルで連携し、他の地域でも応用できるような持続可能な教育環境のモデルを提示していくことを目指しています。

市民のちからで弱い立場にある子ども達の発達を支えていくために、みなさまからのご協力を最大限に活かしていきます。活動を応援いただいているみなさまに、心より御礼申し上げます。

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