2018年度草の根 報告・座談会リポート

7月28日の台風のために延期になっていた交流集会改め報告・座談会を11月10日に開催しました。土曜日の夕方開催となったため、例年とは違って小規模な座談会形式となりましたが、26名のご参加がありました。当日は、助成事業の貴重なお話しをお聞きするとともに、活動分野を超えた有意義な意見交換を行うことができました。

今回は急な変更のため可能な団体による報告としましたが、7団体がご参加くださり、それぞれ活動報告を行いました。

参加団体都内助成:一般社団法人Colabo、ワーカーズ・コレクティブ子育て応援チームすこっぷ、Siab.(シアブ)、NPO法人BEING DOING、NPO法人POSSE

参加団体アジア助成:日本・バングラデシュ文化交流会、小さな美術スクール

「一般社団法人Colabo」は、居場所を失った中高生などの若い女性の支援を行なっています。助成終了後も活発な活動を行っており、ピンク色のバスを活用した「夜間の居場所と相談」を行う支援事業を始めたとのご報告もありました。

すこっぷの岡田さん。地域の子育て支援をしています。

「ワーカーズ・コレクティブ子育て応援チームすこっぷ」は、子育て中の親の孤立化を防ぐ訪問型子育て支援「ホームスタート」を始めました。共感的な傾聴、家事・育児を親と共に行う事業が、地域の中で根付き始めているということです。

 

「Siab.(シアブ)」は、近親間の性虐待のピアサポートを目的とした団体です。絵を描くことで回復に向かう講座を開催するとともに、その作品展示などを行いました。辛い体験から少しずつ回復し成長していくことができた、とのご報告をいただくことができました。

 

NPO法人BEING DOING代表の安江さん。熱のこもった報告でした。

「NPO法人BEING DOING」は、ホームレス体験のある生活保護を受給している高齢者等を対象に、自転車修理店での仕事作りを行っています。技能実習と就労支援を通して、すでに何人もの皆さまがそこで働いていらっしゃるとのことでした。

 

NPO法人POSSEの茨木さん。若者支援に取り組んでいます。

「NPO法人POSSE」は、学校卒業時にすでに多額の借金を背負うとして問題になっている「奨学金問題」について、相談窓口の運営、情報の発信、世論の喚起を行いました。すぐに結果の出る活動ではありませんが、多くの市民に活動を伝えることができました。

 

NPO法人日本・バングラデシュ文化交流会 代表の松本さん。

「日本・バングラデシュ文化交流会」は、学校給食の仕組みのないバングラデシュで現地の方が継続して取り組むことのできる持続可能な「大豆入り学校給食支援」を2年間行ないました。ぐらんの支援終了後も、地域の力で継続し、子どもたちの成長を支えているということでした。

「小さな美術スクール」は、カンボジアの恵まれない子どもに「表現する喜び」と「豊かな表現世界」を広げている美術スクールです。当日は、1年の殆どをカンボジアで過ごしている代表の笠原知子さんから、現地の詳しいお話しお聞きしました。

座談会では、助成団体、運営委員、寄付者の皆さん、一般参加の皆さんによる、意見交換会を行いました。

小さなアートスクール笠原代表。年に2回の貴重な機会でした。

都内団体の厳しい状況にある若者支援に対して、カンボジアの若者支援を行なっている「小さな美術スクール」から、「豊かな日本の若者の方が一見恵まれているようですが、とても貧しい状況にあるカンボジアの子どもの方が幸せな子ども時代を送っているように見えます」、「引きこもりの日本の若者が、現地でカンボジアの若者と触れ合うことで、これから生きていく元気が出てきたと話していました」とお話ししていました。

今回は、「大多数の人にとって直接的な課題ではないが、社会的にとても大切な取組み」をしている団体が多かったように思われます。それらの団体からは、「活動する資金をどうするか」がとても悩ましい問題だというご意見がありました。

ぐらんは、市民からの寄付でこのような社会的団体を支える事業を長く行ってきました。これからも、たくさんの皆さんにご寄付をいただき、ともに大切な団体を支えていきたいと考えています。

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