助成先団体レポート
草の根市民基金・ぐらん

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日本在住外国人の子どもたちへの学習支援

CCS 世界の子どもと手をつなぐ学生の会

CCS

CCS(Club of Children and Students working together for multicultural society)は、まだ日本語がよく分からない 在住外国人の子どもたちへ、学生による学習支援とエンパワメントを行うNGO。
都内6ヶ所で行っている学習教室の運営と、子どもが自国の文化を発表するイベントなどを行っている。

活動拠点 八王子、武蔵境、目黒、練馬、新宿、日暮里、鶴見
活動ジャンル 子ども、国際交流
助成を受けた年 2006年度
助成金額 150,000円
助成対象となった活動 学習支援の質が向上するための教材などの購入や、独自の教材の作成。研修や事前検討会のための、資料の充実など。
連絡先 以下のホームページから
URL http://www.ccs-ngo.org/

大学生が中心となって、外国籍の子どもたちへの学習支援とエンパワメントを行う

2008年4月1日更新

今の日本の学校では、外国籍の子どもたちに対する日本語学習が不十分であり、日本語が良くわからないまま通常の授業を受けている子どもは、決して少なくない。そのため、そのような子どもは、どうしても学科学習で遅れを取ってしまう。
CCSの活動は1993年に始まり、一対一での教科学習・受験勉強などの支援を実施している。ここでは活動のほとんどを大学生が担っており、代表などの役員も大学生が担当している。

■CCSが支援している子どもたち

CCSに在籍している子どもは年齢も出身国も様々で、年代別にすると一番多いのが中学生、出身国別では主にアジア・中南米の子どもが多い。中には日本で生まれ日本語を話す分には日本人と変わらないような子もいれば、「先週日本に来ました」というような子や、2〜3年日本にいても言葉を全く覚えていない子もいて、滞日歴から日本語の習得レベルまで、まちまちである。

CCSでは、そういった多様な子どもたちに対応するため、進捗状態を見ながら、どういった方向性で進めた方が良いか、どの教材を使った方が良いかなど、学生リーダーを中心に考慮し、子ども一人一人へ臨機応変に学習支援を行っている。

■子どもたち、大学生にとってのCCSの魅力

学生が子どもと一対一で向き合うため、子どもたちにとっては学生たちが良いお兄さんお姉さん的な存在にもなり、ちょっとした恋の相談や、学校での悩みなどを話しやすいという一面もある。

先生でも親でもない、自分に近い存在として、子どもとって打ち解けやすい存在となっているということは、この団体の大きな特徴となっている。それに加えてCCSに参加している学生たちは、夢や希望、社会に対する問題意識を強く持っているので、それが活動に対す姿勢にも表れているという。 

同団体の事務局長である 中西久恵さんは、学校卒業後も社会人としてCCSに関わり、活動を支えている。 中西さんは、CCSの活動の魅力についてこのように語っていた。

『 ある子どもが、大学に合格したあとで 「自分が大学に入れたのはCCSで勉強できたからだし、たくさんの学生にアドバイスされたことが励みになった」 と言っていました。
私たちは、その子だけに特別な何かをしたわけではありませんが、CCSの普段の活動が励みになって、その子の人生が少しでも明るい方向に向かってくれたこと、私たちにそのお手伝いが少しでもできたということが、とても幸せだと感じました。 』

■ これからのCCS

そして、これからのCCSの活動について、中西さんは以下のように語ってくれた。
『 外国籍の子どもとしてCCSで勉強していた子が、大学生になって 「活動に参加したい」 と言ってくれるケースも最近出てきました。子どもたちにとっては、そのような学生であるからこそ話せることもありますし、またそれ以上に、そのような学生が参加してくれることが、みんなにとって大きな励みになっています。
今後、これらの動きにさらに力を入れられることができれば、CCSはより魅力的な組織になっていくと思っています。』

外国籍の子どもたちのために熱心に活動している大学生、困難な状況の中で一生懸命勉強をしている子どもたち、そして活動全体を支えている多くの人たちの手によって、このような長い期間にわたって活動をしてきたCCSが、さらに多くの市民に支えられてこれからも継続していくことを、「ぐらん」 としても期待し、応援していきたい。

●お話をうかがって

学生が中心となって活動していながら、子どもたちへのしっかりとした学習支援体制ができていて、学生たちの熱意を強く感じ、同じ学生として 「自分ももっとがんばらないと」 という思いになりました。
また実際に教室を見させてもらい、休日にも関わらず一生懸命勉強する子どもたちや、楽しそうに踊る子どもたちを見て、CCSという場が子どもたちにとっての楽しみの場であり、大切な場所となっていることを感じることができました。                 桜美林大学4年生;石井丈史

 

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