「子ども・大人と共に環境教育・省エネ教育を行なうことで、市民共同発電所設置に向けて理解を深めたい」との思いから2003年度の助成を申請したエコメッセ。同団体の活動を通し、環境・まちづくりに対する市民の取り組み、また市民ができることについて考える。
■市民みんなで考える環境学習の取り組みに助成
そして、今回の助成対象の環境学習の分野では、草の根助成によってマイエネルギーボックス(簡単な太陽発電機)、きらぴか君(ソーラーによる調理器)、ファンが回転することでエネルギーが視認できるパネルを購入した。「お日様パワーで地球も元気・家計も元気」を合言葉に、様々な地域でデモンストレーションを行い、自然エネルギーの理解や市民発電所の基金集めなどに役立てている。
このほか、幼稚園や学校でソーラークッカーやソーラー充電器作り方教室を実施するなどのこうした「環境学習」活動のほか、「市民発電所の設立」「緑の救出」「植栽活動」などの環境活動を行なっている。
具体的には、太陽光発電による市民発電所の開設(都内2ヶ所)、家の立替にともなう木々の移植の相談の受付や実施、地域の植栽計画や苗木の寄付、寄付の呼びかけなどの活動を継続的に行い、「自然エネルギーの普及」と「緑あるまち」の実現を目指している。
■各地域の環境活動の拠点に「リユースショップ」を展開
また、特徴的な活動としてリユースショップの展開を行なっている。リユースショップとは、いわゆるリサイクルショップのこと。リユースショップにご家庭で不要なものを寄付してもらい、それを店頭で必要とされる方に購入してもらい、その売り上げを運営資金と地域の環境活動の資金に当てている。このことは環境に役立てるという意味で、新しい生活の一つの提案にもなっている。(右図)
さらに、リユースショップを地域のコミュニケーションの場、まちづくりの拠点と位置づけるとともに、情報の交換、発信を行い、他団体とのネットワークの構築にも役立てている。
リユースショップは現在都内9店舗。目的別に店舗に名前をつけている。自然エネルギーの普及・推進を目指す「元気力発電所」、水と緑を守り増やすことを目指す「水・緑・木地」「てらのサウルス」、自然エネルギーの推進と資源の循環を目指す「風とみどりのマルシェ」。2005年度には、全店舗で年間64,190人の来客があり、ますます地域に根ざした活動を展開している。
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