草の根市民基金・ぐらん

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「貧困や搾取から子どもを解放する」の実現に向け、 途上国の子どもを支援

団体名 特定非営利活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
助成金額 2012-2013年度 / 98万円
団体概要

 FTCJは、世界中の子どもが子どもの権利を侵害されることなく、心もからだも健康に育つことができ、自身の夢や希望を実現できる社会、そして、世界中の人々、特に子どもが国籍・宗教・年齢・性別・文化に関係なく、互いを認め合い、互いに勇気付ける社会を目指し活動している団体である。
 「貧困や児童労働から子どもを解放すること」「『子どもは無力だ』という考えから子どもを解放すること」を実現すべく、18歳以下の子どもが主体的に、国際協力活動を行っている。

助成事業

インド・ウダイプール・ウダワド村 保健教育・健康改善プログラム

 インドのラジャスタン州ウダイプール周辺に位置するウダワド・コミュニティに住む子どもやおとな(特に妊産婦など女性)を対象にした保健教育・健康改善プログラムに取り組み、地域の人々が健康的な生活をおくり自立できるよう手助けをする事業を実施することを事業目的とした。
 栄養失調・不衛生な環境により約20%に上る乳幼児死亡率を、10年後には5%未満に減少させることを目指す。

実施内容  コミュニティの人々の健康向上及び保健衛生に対する意識向上に向け、保健教育や健康診断を行うと同時に、栄養補助剤の配布やスクールガーデンの設置を実施した。

・保健衛生に関する教科書の作成と配布。
・学校での子どもや母親を対象にした保健教育指導の実施。特に学校内で保健がかり(スクール・ヘルス・クラブ)を生徒で構成されるよう設置を支援し、学校に通う生徒とコミュニティの健康維持と保健衛生の向上に努めるよう活動をサポート。
・家庭訪問を通じた母親や保護者への保健教育に対する意識付け、ヘルスキットの配布
・栄養不全の子どもや妊産婦を対象にした栄養補強となるビタミン剤の配給や健康指導及びチェック、寄生虫駆除プログラムの実施
・スクールガーデンを小学校の敷地内に設置し、薬草や野菜などを植樹し、学校に通う生徒や保護者が薬草や野菜の栽培を学び効能を理解し、自分たちで植物を育て薬草や実を健康向上のために利用できるような指導とスキーム確立の実施。
成果と課題

《助成金によって得られた成果》
特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン1)保健衛生や健康に関する意識啓発
 保健衛生に関するセミナーを実施したことで学校でヘルス・クラブが設置され、1 年目には68 人、2年目には75人の生徒が主体的に健康管理や保健衛生に関する啓もう活動に取組むようになった。



特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン2)家庭訪問による健康向上指導(2 年間で39週間実施)
 妊産婦や母子がいる約80の家庭を現地メディカルスタッフが訪問し、健康指導やヘルスチェックを実施した。また、火を使って調理する時の換気の大切さについて伝え、かまど(煙突式)の使用方法や導入サポートを行った。

特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン3)ヘルスフェアの実施
 幼児、子ども、妊産婦、母親に対して健康チェックを行い、2年間で妊婦58人、母親113人、幼児785人を対象にビタミン剤や栄養補助剤を配給した。また、このプログラムを通じて59 人の子どもに対して寄生虫駆除を成功した。薬による副作用は1 件も報告されなかった。

特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン4)スクールガーデンの設置
 ウダワド村の小学校敷地内にスクールガーデンを設置、トマトなどのハーブや野菜類の草木を植えた。ガーデンの活用・運用術のセミナーを実施し、生徒80 人と保護者や家族39 人が薬草や野菜の栽培方法、収穫時期、各植物の効能に関する理解を深めることができた。

5)日本の人々にむけての情報発信
 インドの貧困農村地域の保健や健康問題について現状を理解してもらうため、日本の人々を対象にネット(メールマガジンやブログ、SNS)やワークショップを通じて伝えることができた。


《今後の課題》

 栄養不全や栄養失調状態の子どもや妊産婦、出産後の女性が未だに多く存在するため、栄養強化に向けて継続的な栄養補助剤の配給支援や、高栄養価がとれる野菜や病気予防になるハーブの接種を推奨し、免疫力、体力をつけ持続的に健康改善につながる支援活動が求められていることが分かった。
 2 年目に小学校にスクールガーデンを設置することができ、様々な薬草や野菜類を植樹し、小学校に通う生徒と保護者が薬草の効能や栽培の仕方を学ぶセミナーを実施できたことは大きな成果である。しかし、村人が植物の栽培や収穫を継続できるようにするためには、今後も継続的な情報の伝達が必要である。ガーデンを継続するための苗木購入のサポートも引き続き行っていく予定である。
 本事業の最終目標である、村の乳幼児の死亡率を5%未満に減少させるためには、上記に挙げたような支援に追加して、家族の収入向上も不可欠である。今後は収入向上支援にも力を入れながら、包括的なサポートを引き続き3 年は行っていく予定である。
 しかし、確実に保健衛生と健康に配慮することの重要性がコミュニティの人々の意識の中に芽生えていることを感じているので、今後が楽しみでもある。

2014年度の活動予定 ・スクールガーデンの点検、運営、作業のサポート
・ヘルスクラブ加入呼びかけ、集まりの実施
・家庭訪問による健康調査・保健衛生ワークショップ実施
・生計維持(収入向上)のためのセミナー実施
・日本からの現地訪問(事業の調査と評価、及び今後の事業展開について話し合い)
・日本の人々にむけてのインド支援事業について情報発信

 

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